今を生きる民衆に、昔のことや現代社会の混沌を知る由もない。
情報が統制され、潔癖な秩序を求められる世界に生きる民衆は思想を忘却し、流されるままに生涯を終える。
その生涯こそが「幸福」と定義されており常識だということを疑わない。
しかし、民衆の中には目を覚まし、徐々に思想を抱く者が現れ始める。
この絵は、思想を忘却した…いや、させられた民衆の中でほんの少しの疑念を抱き始めた少女が記されている。
この少女の名は…いや、この少女についてはまた後日、話すとしよう。
少女は、腐敗したこの世界に希望をもたらすかもしれない…